仲介手数料は台湾でも不満の多いテーマで、特に反発を招くのが「6%」という数字です。当社は仲介会社としてこの手数料を受け取る立場にあります。ですから本ガイドは弁明ではなく、法律・市場の慣行・交渉の余地をそのまま整理したものです。
よくある誤解は三つあります。第一に、法律が定めているのは買主と売主の手数料の合計を売買価格の6%以内とすることで、売主が6%を払うという意味ではありません。第二に、「売主4%、買主1〜2%」は慣行であって法律ではありません。第三に、6%は上限であり、手数料はもともと交渉できるものです。手続き全体の中で手数料がどこに位置するかは、台湾で家を売る8ステップをご覧ください。
計算方法:法律が定めているのは一点だけ
内政部の「不動産仲介業報酬徴収基準規定」(不動產仲介經紀業報酬計收標準規定)は民国89年(2000年)に公布され、現在も有効です。これにより、買主と売主の手数料の合計は売買価格の6%を超えてはならないとされています(賃貸の場合は家賃1.5か月分)。規定の要点は四つです。合計の上限は6%であること。6%は最高額であって当局が定めた固定料率ではなく、仲介業者は談合・欺瞞・不公正な行為をしてはならないこと。サービスは不動産説明書の必須記載事項を下回らない範囲をカバーすること。そして料率と買主・売主の負担割合を、媒介契約書または要約書(購入申込書)に明記することです。
| 項目 | 規定の内容 | 市場の慣行 |
|---|---|---|
| 上限 | 買主+売主で売買価格の6%以下 | 大半の取引は合計5〜6% |
| 負担割合 | 規定なし | 慣行は売主3〜4%、買主1〜2% |
| 性質 | 固定料率ではなく上限。交渉可能 | 物件・市況・媒介の形態による |
| 明示 | 料率を媒介契約書に記載する義務 | 交渉のタイミングは契約前 |
金額にすると、NT$10,000,000の物件で売主が4%を払う場合、手数料はNT$400,000、NT$15,000,000ならNT$600,000です。手取り額の試算では、房地合一税(不動産譲渡所得税)に次いで2番目に大きい項目になるため、媒介契約を結ぶ前に決めておきましょう。
「買主2、売主4」という慣行は、業務の比重を反映したものです。写真撮影、広告、内覧対応、価格交渉はいずれも売却のための業務なので、売主の負担が大きくなります。売主3・買主3、売主5・買主1といった割合も、合計が6%以内で契約に明記されていれば同じく合法です。2026年8月1日時点で改正はありません。2024年に米国で6%の手数料慣行が廃止されたのを受け、台湾でも引き下げやスライド制を求める声が出ましたが、内政部は動いていません。
交渉はできる?できます、ただしタイミングが大事
手数料は行政の徴収金ではなくサービスの対価なので、交渉できます。タイミングは媒介契約書に署名する前です。料率が契約書に書き込まれれば拘束力が生じ、その後の再交渉は仲介会社が自ら応じた場合にしか成立しません。
交渉の余地があるのは、高額物件(同じ料率でも金額が大きい)、相場がはっきりした好立地の物件、専任媒介(仲介会社が努力が無駄にならないと分かっている)、同じ会社で売却と購入を両方行う場合などです。先に査定を受けておくと交渉の足場が固まります。売り出し価格の決め方をご参照ください。
当社の見解: 交渉はすべきですが、手数料を限界まで削ることを勝ちだと考えないでください。実際には、削られた手数料は広告予算や内覧スタッフから差し引かれます。手数料で0.5%節約しても、露出が減り交渉で1%譲ってしまえば損です。賢い取り決めは、適正な料率に書面のサービス内容を添えることです。どの媒体に掲載するか、報告の頻度、内覧報告に何を含めるか。こうした条項のほうが、料率を下げるより価値があります。
お問い合わせページから数字をお送りいただければ、担当者が試算します。計算式は売買価格×合意した料率です。
支払いはいつ?成約しなければゼロです
売主の手数料は通常、媒介契約書の定めに従い、売買契約の締結後または引き渡し時に支払います。成約が条件なので、売り出し期間がどれほど長くなっても、売れなければ支払いは発生しません。
- 媒介契約を結ぶ。 料率と支払時期を書面で合意します。この時点の支払い:NT$0。
- 買主の申込みが承諾される。 斡旋金(手付金)が定金に転換され、条件が一致した時点で支払義務が生じます。
- 売買契約を締結する。 この時点で半額(または全額)を支払うのが一般的です。半額を今、残りを引き渡し時、または全額を引き渡し時とするよう求めることもできます。
- 引き渡し。 残代金の支払い、物件確認を経て手数料を精算します。履約保証(エスクロー、買主の支払金を預かる第三者口座)を利用していれば、口座から精算できます。
買主が違約したら、売主は手数料を払うの?
媒介契約書の内容次第です。一般的には、没収した定金の中から一定割合を支払います。仲介会社は成約を実現させたので請求権は残りますが、売主は実際には売却できていないため、現金で支払わせるのは不公平だからです。ここの一文の違いが数十万元の差になることもあります。
服務費承諾書:拘束力はある?
服務費承諾書(手数料承諾書)は料率と支払条件を書面で確定させるもので、裁判所は一般にその効力を認めています。買主は通常、申込みの際に署名し、売主の場合は媒介契約書に組み込まれ、成約時に手数料確認書を交わします。委託者の責めに帰すべき事由で売買契約が不成立になった場合でも支払いを求める版もあり、裁判所はそれも認めています。
ただし無敵ではありません。契約当日に仲介会社がより高い料率の新たな承諾書を求めた事案では、消費者保護法に基づき不公正で無効と判断されました。署名前に、料率と計算の基準額が記入されているか(白紙の書類には絶対に署名しない)、支払時期と不成立時の扱いを確認し、契約審閲期間の権利があることも覚えておきましょう。申込み書類の解説と売買にかかる費用もご覧ください。
4%で実際に何が得られる?
率直に言えば、担当者がドアを開けて伝言するだけなら4%は高すぎます。仲介会社がサービス内容を一覧として契約に書き込むかどうかで、手数料の価値を判断してください。
| サービス | 内容 | あなたにとっての価値 |
|---|---|---|
| 販売活動 | プロの写真撮影、複数媒体への広告、店舗間ネットワークでの掲載 | 買主が増えれば価格競争が起きる |
| 内覧と選別 | 問い合わせ対応、本気の買主の選別、内覧報告 | 仕事を休む必要がなく、見知らぬ人が管理なしで家に入らない |
| 価格交渉 | 申込み段階で最低価格を守る | 1%多く守れれば、手数料の差を上回ることが多い |
| 取引の安全 | 現況調査、物件情報の開示、エスクローの手配 | お金は第三者口座を通り、書類は法令に適合 |
| 移転登記の調整 | 地政士(代書、名義移転を担う国家資格者)と連携し、税金と登記を処理 | 進捗は担当者が管理し、あなたは判断するだけ |
これが富盛地産が契約時に提示するサービス一覧で、すべての項目を契約書に盛り込みます。NT$10,000,000の物件で1%の差はNT$100,000ですが、最低価格を守れるか、条件に合わない買主をふるい落とせるかは、NT$300,000〜NT$500,000の価値になることがよくあります。
よくある質問
売主の手数料はどう計算しますか?
法定上限は買主・売主合計で売買価格の6%、慣行は売主約4%、買主1〜2%です。NT$10,000,000で4%なら約NT$400,000。実際の料率は媒介契約書の記載によります。
値下げ交渉はできますか?
できます。法定の費用ではなくサービス料であり、6%は上限です。媒介契約書に署名する前に、サービス内容と合わせて交渉してください。
いつ支払いますか?
通常は媒介契約書の定めにより、売買契約の締結後または引き渡し時です。成約しなければ手数料は不要です。引き渡し時の支払い、または契約時に半額・引き渡し時に半額とするよう求めましょう。
買主が違約しました。それでも払いますか?
媒介契約書の定めによります。一般的には没収した定金の一定割合を仲介会社に支払い、売主が追加で払うことはありません。署名前に文言を確認してください。
「買主2%、売主4%」は法律ですか?
いいえ。法律は合計6%の上限だけです。合計が6%以内で、契約書または要約書に明記されていれば、どの割合でも合法です。
署名済みの服務費承諾書は撤回できますか?
自由にはできません。成約すれば裁判所は一般に効力を認めます。直前の不当な料率引き上げが無効とされた例はありますが、それを当てにしないでください。白紙の書類には絶対に署名しないことです。
4%を節約するために個人で売るのは得ですか?
露出、交渉、契約、代金の安全をすべて自分で担えるなら、です。初めての売却や急ぐ売却では、手数料はリスク管理とスピードを買う費用です。
手数料に地政士の費用は含まれますか?
通常は含まれません。地政士の登記費用は別料金で、慣行により買主と売主で分担します。税金も加えて考えてください。売却時の税金と手取り額をご覧ください。
まとめ
要点は三つです。法律が定めるのは合計6%の上限だけ。売主4・買主2は慣行で交渉できる。交渉するのは媒介契約の前で、結果は書面に残す。富盛地産は料率、支払時期、サービス内容をすべて事前に提示し、引き渡しの日に誰も損をしたと感じないようにしています。売り出し前のご相談は無料で、義務は一切ありません。お問い合わせください。
